
シンガポールにも日本の様に「お祝い金」や「お祝儀」を包む習慣があります。そんな時に使われるのが「グリーンパケット」と呼ばれる封筒です。本記事では、この「グリーンパケット」についてまとめてみました。
グリーンパケットはムスリム系の人々が持つ共通文化です。シンガポールを含めムスリム系の方々が住むマレーシア、ブルネイ、インドネシアでも同じように緑色の封筒にお金を包みます。
グリーンパケットって何?

グリーンパケット(Green Packet)は、シンガポールでムスリム系の人々がハリ・ラヤ・アイディルフィトリ(又はハリ・ラヤ・プアサ)のお祝い時にお金を包むのに使われる封筒です。マレー語で「duit raya」と呼ばれ、イスラム教で繁栄を表す緑色とムスリムをイメージしたデザインが描かれているのが特徴です。
グリーンパケットは。ハリ・ラヤの時期に家を訪問したゲストに渡すために用意されますが、実際は来客側が子供や両親にお金を包んで渡す事もあります。
「ハリ・ラヤ・アイディル」は、イスラム教徒の神聖なラマダンの断食明けを祝うイードの祭りです。また、ラマダンはイスラム教徒の厳格な懺悔の儀式で、夜明けに始まり夕方に終わる約30日間の 断食が行われます。また、敬虔な信者たちは、その1か月の大半を礼拝、慈善活動、思いやりの行為に費やします。
ムスリム系以外にもそれぞれの包み方がある?
グリーンパケットはムスリム系の間での文化ですので、ムスリム系以外の方々はグリーンパケットとは違った封筒を使ってお祝い金を包みます。また、封筒の呼び方もグリーンパケットではなく、それぞれの名前で呼ばれます。
中華系の封筒はアンパオ(紅袋)
中華系の方々の間では「アンパオ(紅袋)」と呼ばれる紅色の封筒が使われます。
詳しくは「シンガポールのアンパオ(紅袋)について」をご覧下さい。
インド系は装飾された封筒
インド系の方々の間では、特に色の指定は無いようですが、インド文化をイメージした装飾がされた封筒を使います。
日本人はお祝儀袋
余談となりますが、日本でお馴染みのお祝儀袋やお年玉袋もシンガポールのDAISO等で購入する事ができます。私は日本人という事でお金を包む時にはあえて日本式の封筒を使いっていて、今のところは綺麗だと喜んでもらってます。