
スルタンモスク(Sultan Mosque)とは?
スルタンモスク(Sultan Mosque)は、シンガポールのカンポン・グラム地区に位置する国内最大級のモスクで、シンガポールのイスラム文化を象徴するランドマークとして知られています。高さ約20メートルの金色のドームと白色の外壁が特徴的で、その美しい外観は多くの観光客(国内外から)を集めています。
このスルタンモスクは、その歴史的価値から、1975年には「National Monument(国定記念物)」にも指定されています。
アクセス
最寄り駅は、MRT駅「Bugis駅(Downtown Line または East West Line)」です。駅からは徒歩約10分の距離に位置しています。また、Bugis駅より少し遠くなりますが「Nicoll Highway駅(Circle Line)」や「Jalan Besar駅(Downtown Line)」からも徒歩圏内でアクセス可能です。
スルタンモスクの見どころ
スルタンモスク最大の見どころは、高さ約20メートルの金色のドームです。また、このドームの基壇部分(黒い部分)には、スルタンモスクの再建時に信者から集めたガラス瓶(底の部分)を再利用した装飾が施されています。この装飾は、単なるリサイクルではなく「貧しい者も裕福な者も、信仰の場の建設に等しく貢献できる」 というイスラム共同体(ウマ)の精神を表しています。
また、このドームの下には広大な礼拝ホールが広がっていて、幾何学的な模様やアラビア語が使われた装飾なども見ることができます。
スルタンモスクは中の見学もできる
スルタンモスクは、礼拝時間外であれば非イスラム教徒も内部の一部を見学することができます。入場は無料で、訪問者には簡単な英語による案内も行われます。礼拝ホールは荘厳な雰囲気が漂っていて、宗教建築の美しさやイスラム文化の精神を肌で感じられる場です。
服装とマナーについて
モスクを訪れる際は、肌の露出を控えた服装が求められます。男性は半ズボンやノースリーブを避け、女性は長袖・長ズボンまたはロングスカートに加え、頭にスカーフを巻く必要があります。入口にはレンタル用のローブやスカーフが用意されていて、無料で借りることができます。また、入館前には靴を脱ぐのが礼儀とされています。
ラマダンの時期にはナイトマーケットが開かれる
ラマダン(断食月)の期間になると、モスク周辺にナイトマーケット(バザール・ラマダン)が開かれ、地元料理やスイーツ、日用品が並びます。また、ラマダン明けの祭り「ハリラヤ・プアサ(Hari Raya Puasa)」の際には、スルタンモスクで特別礼拝も行われます。
スルタンモスクの歴史
スルタンモスクは、1824年にシンガポールに居を構えていたジョホール王国のスルタン「フセイン・シャー」が、イギリス東インド会社の援助を受けて木造のモスクを建てたことに始まります。その後、信者の増加に伴い1932年に現在のモスクとして再建されました。また、1975年には「National Monument(国定記念物)」にも指定され、保存と修復が進められています。
スルタンモスクの周辺のエリア
スルタンモスクのあるカンポン・グラム地区は、かつてマレー王族やイスラム教徒が集住した歴史ある地域で、現在もその文化的背景が色濃く残っています。モスクの周辺にはアラブ・ストリートやハジ・レーンなど、カフェや雑貨店、ブティックが集まるおしゃれなストリートがあり、若者や観光客から人気を集めています。
また、徒歩圏内には、マレー・ヘリテージ・センターやイスラム教関連の書店、ハラール対応の飲食店、手工芸品のマーケットなどもありますので、一緒に回ってみるのもおすすめです。