シンガポールを歩き回る「ニワトリ(街歩きチキン)」を調べてみた

シンガポールに住んでいると、HDBCBDなどあちらこちらで「ニワトリが歩いている」のを見た事がある方も多いと思います。あれは一体なんなんだ?という疑問から調べてみました。

結論:ただの野生の鳥だった

結論としては「野生化した家禽(かきん)が、自然繁殖している」という事でした。シンガポール政府からの全面的な駆除対象にはなっていないため、そのまま人間の生活圏で共存するような形になっているそうです。ちなみに、SNSや一部メディアでは「街歩きチキン(Street Chicken)」と呼ばれたりもしています。

※ 鳴き声などの苦情が多いエリアや街歩きチキンの個体数が多すぎるエリアでは、NParksが個別に対応(個体数調整も含め)を行っています。

※ シンガポール政府や研究者の間では「Free-ranging chicken」や「Feral chicken」と呼ばれています。

何で街歩きチキンが繁殖したのか?

もともと家禽として育てられていたニワトリが逃げたり放されたりして野生化したとされています。また、常夏のシンガポールでは、ニワトリが食べる餌が豊富で且つ天敵が少ないため、野生化した後も自然繁殖が続き現在の街歩きチキンとなっているとされています。

家禽とレッドジャングルファウルの雑種

街歩きチキンは「野生化した家禽」と「レッドジャングルファウル(The Red Junglefowl)/ セキショクヤケイ」の雑種であるとされています。このレッドジャングルファウルは東南アジアを起源とする鳥(ニワトリの祖先)で、現在シンガポールにも在来種として野生のレッドジャングルファウルが生息しています。

ただし、レッドジャングルファウルはシンガポールでは保護対象となっている種の鳥で、街歩きチキンとの交配によって雑種化が進んでしまう事が懸念されています。

NParksの公式ページ:The Red Junglefowl 

まとめ

街歩きチキンについて調べてみましたが、個人的には「レッドジャングルファウル」の存在に興味を惹かれました。ちなみに「レッドジャングルファウル」は日本で見られる種を含め「全てのニワトリの祖先」にあたる種のようです。東南アジアを起源に持つ鳥(且つシンガポールでも保護対象になっている)なので、一度野生の「レッドジャングルファウル」を見てみたいかなと思いました。

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