レイシャル・ハーモニー・デー(Racial Harmony Day)ってどんな行事?

レイシャル・ハーモニー・デー(Racial Harmony Day)とは?

レイシャル・ハーモニー・デー(Racial Harmony Day)は、異なる民族コミュニティが共に暮らすシンガポール社会の「多文化共生」を、教育や地域活動を通じて理解していくことを目的として設けられた記念日です。

毎年7月21日に行われ、文化の違いを尊重し合う大切さを改めて意識する日として知られています。この日には、学校や公共施設を中心に文化紹介やワークショップが開かれ、シンガポールを構成する華人、マレー系、インド系、ユーラシアンといった文化に触れられる催しが行われます。

また、地域コミュニティでは小規模な交流イベントが行われたり、伝統楽器やダンス、民族料理が紹介されることもあります。

学校や社会での取り組み

レイシャル・ハーモニー・デーは、学校においてより重要視されていて、シンガポールでは毎年の定番イベントにもなっています。各生徒たちは民族衣装(主に自分が属する民族衣装)を着て登校したり、授業内でも文化理解をテーマにしたアクティビティや展示、ゲーム、グループワークが行われることもあります。

民族衣装

華人のチーパオ(Qipao)タンジャケット(Tang Jacket)、マレー系のバジュ・メラユ(Baju Melayu)バジュクルン(Baju Kurung)、インド系のサリー(Saree)やパンジャビドレス(Punjabi Suit)などがよく見られます。

また、企業や公共機関でもレイシャル・ハーモニー・デーに合わせて文化紹介コーナーや民族料理を共有するイベントなどが行われることがあります。大きな催し事ではありませんが、日常の中で多文化を意識できる機会として開催されています。

レイシャル・ハーモニー・デーの歴史

レイシャル・ハーモニー・デーは、1964年の人種衝突事件を教訓に、1997年から記念日として制定されました。民族間の調和を教育面から大切にしていこうという考えが背景にあり、現在では多文化国家としてのシンガポールを象徴する取り組みの一つになっています。

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