シンガポールで家を買ってみた

シンガポールに住む「シャイなカワウソ」です。

実はシャイカワ、2019年にシンガポールで家の購入をしました。

今回は、その時に学んだ事をブログ記事として残しておこうと思います。

シンガポールの住宅様式に関する基礎知識

このブログを読んでいて知らない方はいないと思いますが、ざっくりとHDBとコンドミニアムについて説明しておきます。

HDB(Housing and Development Board)

  • シンガポール人の85%が住む公営住宅です。
  • 建物、部屋の作りはシンプルで、コンドミニアムに比べて価格も安くなります。
  • シンガポール内で最も住居数の多いタイプがこのHDBです。

コンドミニアム

  • 外国人とシンガポール人の富裕層が住む高級マンションです。
  • セキュリティーや設備面でHDBより優れていて、住居者が利用できるプールやジムなどの設備もあります。

シンガポールでの住宅購入について、まずは色んな方に聞いてみた

家の購入にあたって、まずは知り合いに家の探し方について聞いてみました。

私が話しを聞いてみたのは、知り合いの不動産エージェント、知り合いの不動産キング、義兄弟、会社の同僚や友達です。

そこで得られた情報を下にまとめています。

家を購入する時のポイント

ファーストバイヤーになるべき

ファーストバイヤーとは、家の最初の所有者になる事です。

シンガポールでは、現地の方の多くが家(建物)の建設が終了する3〜4年前に部屋の購入をします。

建設中に購入された家は、建設の終わりに近づくにつれて価格が上がっていきます。

また、立地でよ差はあるものの、建設後も10年程は物件の価格が上昇する傾向にあります。

これを目当てに新築の購入をするシンガポール人が多く、特に結婚を控えるカップルや不動産投資家がこの方法で家の購入をします。

キャピタルゲインを狙え

「ファーストバイヤーになるべき」と少し被りますが、シンガポールでは新築物件の市場価値が購入後に上がる傾向にあります。

キャピタルゲインの狙い方としては、前項のファーストバイヤー以外にも、市場価格より低いResell物件の購入となります。

シャイカワの義兄弟も初めて購入したResell物件が、売却時に約10万ドル高く売れたと言っていました。

知り合いの不動産キング曰く、Properly Gruなどの情報に毎日目を通して、ひたすら内見を繰り返していると、感覚的に価格の低い物件がわかるようになってくるようです。

物件の価値が上がる傾向にあるシンガポールでは、数年後に売却を検討する前提での購入であれば、ローンさえ組めてしまえば少々高い家でもお財布へのダメージは無くなります。

シャイカワ的には、変動する市場の中でコンドミニアムのような高い家を持つというリスクを負ってまでキャピタルゲインを狙いたいかがポイントとなりました。

バランスフラット(シンガポール人とPR保持者のみ)

シンガポール人とPR保持者のみが対象となりますが、シンガポールにはバランスフラットというシステムがあります。

これはシンガポール国内で家主のいないHDBに応募できるというシステムで、応募できる家の中には新築物件もあります。

応募は年に数回と時期が決まっていますが、本来約4年待たなければいけない新築物件の待ち時間を短縮する事もでます。

ただ、バランスフラットは言い換えると売れ残り物件なので、階層が低かったり、位置が良くなかったりとネガティブな側面もあります。

完璧な家は無い

シャイカワ的に良い学びになったのは「完璧な物件は無い」です。

実際にはあるんでしょうけど、完璧な物だけを求めるのは現実的ではないという解釈です。

あの時の物件で決めとけば良かったなとならないように、理想と現実のバランスを考えながら家探しをする事がポイントです。

シャイカワの家探しについて

ここからは、シャイカワの家探しについてまとめていきます。

まず、シャイカワは以下を重視して家探しをしていました。

  • 市場価値の下がりにくい物件
  • 通勤時間は長くても1時間
  • 出来る限り早く入居したい(既に結婚している為)
  • 子供が窮屈しない広さ

最初はResellから探し始めた

シャイカワは、まずResell物件から探し始めました。

すぐにでも入居をしたかったシャイカワとしては、新築というオプションは無いと思っていました。

シャイカワは、特に車の購入は考えておらず、公共交通機関を使う前提で物件を探していました。

また、駅やバス停の近くの物件は将来引っ越しをする時にも買い手が見つかりやすいだろうと考えていました。

新築のコンドミニアムも検討してみた

知り合いの不動産エージェントから、待ち期間が1年未満の新築コンドミニアムがあると情報を受け、新築のコンドミニアムも検討に入れ始めました。

実際にいくつかのショールームも回ってみたのですが、結論としては下の3つの理由で新築コンドミニアムは諦めることにしました。

  • 予算てきにもギリギリのライン
  • 2020年中に建つ物件の立地が希望と少し離れていた
  • 将来の子育てを考えると、家が狭いの3つの点で諦める事としました。

市場価値が下がらない見込みなのであれば、予算を引き上げても良いかなと思っていたのですが、思ったよりも予算の限界に近くなってしまい、最後はビビッて諦めました。

バランスフラットの検討

会社の同僚と家の話をしている時に耳にしたのが「バランスフラット」でした。

バランスフラットは、HDBの新築が短期間で購入できてしまうオプションなので、シャイカワとしては気になる物件があれば、バランスフラットで決めてしまいたいなと考えていました。

シャイカワが選んだのは「HDBのバランスフラット」

悩んだ末にシャイカワが選んだのがHDBのバランスフラットでの購入でした。

バランスフラットに決めた理由としては、下記があげられます。

  • 新築のHDBでファーストバイヤーになれる
  • 偶然バランスフラットの募集が行われていた
  • 凄く良いロケーションのフラットが残っていた。また、家の完成まで1年を切っていた
  • HDBなので財布にも優しかった

ただ、バランスフラットなので、下記のようにネガティブな部分もありました。

  • 低フロアのユニットしか残っていなかった
  • ブロックの民族比率の関係で中華系枠で購入できなかった
  • リノベーションの自由度が通常のBTOよりも低かった
  • 値段が少し割高だった

HDBでは各ブロック内の民族比率が決まっています。私が選んだ場所は中華系シンガポール人から絶大な人気を持つ新築HDBだったのですが、既に中華系の比率が上限に達してしまっていて、中華系の方は購入できない状態になっていました。ただ、私は外国人という事で購入することができました。

ネガティブなポイントも。。。各ブロックの民族比率が決まっていますので、私が今回購入した家を売却する時は中華系以外の民族に属する方に売らなければいけない。(中華系の割合が下がっていれば中華系にも売れるが、中華系から人気のある物件なので可能性が低い) また、バランスフラットは余りもの物件なので人気の無いユニットが多くなります。私の購入したユニットも階が低いというデメリットがあります。

最終的な感想

新築のコンドミニアムは、スマートホーム等のシステムがついていたりと生活環境としては良かったのですが、特に子供を持つ家族が住むには狭すぎるのが率直な感想です。

Resellで内見を行ったを行ったコンドミニアムとHDBは悪くなかったのですが、シンガポールでファーストバイヤーになれるチャンスがあるのであれば、そちらを選んでおく方がベネフィットが大きいという結論になりました。

バランスフラットは売れ残り物件が多いので、売却の際に他のユニットに売れ負けする可能性もあり、よりHDBの立地が重要になってくるというのが印象として残りました。