「シンガポールの鳥」と言われて思い浮かぶのは、ホーカーセンターで食べ残しを追いかける「黄色いクチバシを持つ黒い鳥」ではないでしょうか?
シンガポールのほぼ全域で見られるこの鳥は「ジャワハッカ」という名前を持つ鳥で、日本の沖縄県なんかにも生息している鳥です。
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ジャワハッカってどんな鳥?
ジャワハッカ(英:Javan myna 中:爪哇八哥)はムクドリの一種で、見た目の特徴には「黄色い目とくちばし」「黒い体」「白い尾羽の先端」「くちばしの根本にある飾り羽」などがあります。また、ジャワハッカはシンガポールでは鳩や雀よりもお馴染みとなっている鳥で、特にホーカーセンター周りでよく目撃されます。
ジャワハッカは1920年代にインドネシアのジャワ島とバリ島からシンガポールへ持ち込まれた事が報告されている外来種の鳥で、その後シンガポール国内で急速な繫殖を見せています。もともとはインドハッカ(英:Common Myna)と呼ばれる類似種の鳥がシンガポールに多く生息していたのですが、ジャワハッカとの生存競争によって数を減らしてしまった現状となっています。
※ジャワハッカは人の言葉を真似したり人懐っこい性格をしていて、飼い鳥とされることもあります。
Singapore National Parks Board
Singapore National Parks Boardの公式サイトにもジャワハッカの解説がありましたので、合わせてのせておきます。
Javan Myna
Previously endemic to the Indonesian islands of Java and Bali, the Javan Myna (Acridotheres javanicus) was reportedly introduced to Singapore in the 1920s through the caged bird trade.
It is primarily grey with a yellow bill and eyes, and two distinct white patches that can clearly be seen on the underside of its wings in flight. Since becoming established in Singapore, this invasive species has flourished and is now the most commonly found bird in the country.
What’s That (Black) Bird? (nparks.gov.sg)
シンガポールに生息するジャワハッカの仲間達
Singapore National Parks Boardによると、シンガポールにはジャワハッカ以外にもムクドリ科に属する鳥がいます。
インドハッカ(Common Myna)
インドハッカ(英:Common Myna)は、もともとシンガポールに生息していた在来種でしたが、ジャワハッカが持ち込まれて以来の生存競走が原因でシンガポール国内での数を減らしてしまった種です。
見た目の特徴は目の周りの黄色い皮膚と茶色い羽毛で覆われた胴体です。
キュウカンチョウ(Hill Myna)
シンガポールで見られるムクドリ科で珍しいのがキュウカンチョウ(英:Hill Myna)です。キュウカンチョウは、人間の言葉を含む様々な音を真似することができペットとしても人気があります。 シンガポールでは、主に森林地帯に生息しており、人と関わる事はあまりないようです。
また、見た目の特徴は、目の下にある黄色い皮膚の形と先端が黄色とオレンジ色のグラデーションを持つクチバシです。
白いジャワハッカが見つかった事もある
シンガポールでは、過去に「白いジャワハッカ」が見つかっています。シンガポール国内のローカルメディアではジャワハッカのアルビノ種で、見つかる事はとても珍しいと記事にもなりました。
外来種ではあるものの、現在ではシンガポールで最も見られる鳥となっているジャワハッカですので、一度はアルビノ種に出会ってみたいものです。