シンガポールで受け入れ企業を探す方法

過去のインターンシップ経験者の体験談などを読んでみると「自分で見つけた方が良い」や「エージェントの存在に助けられました」など、様々な体験談が見られます。

では、いったいどちらの方法が皆さんに合っているのでしょうか?そこで今回は、シンガポールでの企業探しについて解説していきます。

インターンシップ受け入れ先企業の探し方

シンガポールでのインターンシップを行う時に、受け入れ企業の探し方には大きく分けて「①自分で企業を見つける」と「②エージェントにお願いする」の2種類の方法があります。

自分で企業を探す方法

シンガポール国内の企業に自身で採用をお願いするメッセージを送ります。就職活動とは違い「日本人インターン生のみを対象とした求人版はありません」ので、企業に個別で連絡を取っていく必要があります。また、インターン生ではなくても日本語話者の採用している企業は検討してくれる可能性が高くなります。

① 自分が興味のある業界を複数決める

自分がインターンシップに参加したい「業種」と「職種」について決定します。希望エリアに関しては、3つ~5つ程考えておくといいでしょう。

② シンガポール国内の企業を探す(①で絞った業界)

①で決めた「業種」と「職種」の組み合わせをもとに、シンガポール国内の企業を探していきます。企業の情報は、インターネット検索や現地の求人版を通して行います。

※「業種」と「職種」についての詳細は「【仕事の基礎知識】業種と職種について」をご覧下さい。

③ お問い合わせフォームから連絡する

②で見つけた企業に対して直接メール(英語)で連絡を取っていきます。人事部向けのメールアドレスが見つからなければ、問い合わせフォームから連絡を行いましょう。

④ 返信があれば選考を進める

企業に興味を持って貰えた場合は、追加情報や面接調整の返信が返ってきます。一度連絡が返って来た後は、企業の指示に沿って選考を進めていきます。

メリットとデメリット

■ メリット

  • 企業としては、自身で応募する学生が魅力的
  • コストを抑えらる
  • 選択できる企業の幅が広い

■ デメリット

  • インターン生向けの求人情報は少ない
  • 時間が掛かる
  • 英語でのコミュニケーションが取れる必要がある

斡旋エージェントを通して探す方法

海外インターンシップの斡旋エージェントを通して受け入れ先の企業を探します。

① 企業探しを依頼するエージェントへ問い合わせ

海外インターンシップの斡旋エージェントを探して、問い合わせましょう。斡旋エージェントはインターネット検索から探していきます。

② エージェントとの面談し希望内容を伝える

①での問い合わせが完了した後、殆どのエージェントでは無料カウンセリングを実施しています。このカウンセリング内でエージェントへ自身が希望する「業種」や「職種」について細かく伝えましょう。

※「業種」と「職種」についての詳細は「【仕事の基礎知識】業種と職種について」をご覧下さい。

③ エージェントから企業の紹介

②で自身の希望を伝えると、エージェントから紹介可能な受け入れ先企業の情報が届きます。企業に関する質問がある場合は、エージェントに伝えると情報の手配を行ってくれます。

④ 受け入れ企業との選考を進める

③で紹介された企業に興味がある場合は、エージェントにその旨を伝えて、選考の調整を行って貰いましょう。選考は通常、書類選考→面接1回~2回で行われます。また、エージェントのアドバイスに従って各企業に対して準備を勧めていきましょう。

メリットとデメリット

■ メリット

  • 既に採用中の企業へ効率よく連絡が取れる
  • 企業探しに割く時間を短縮できる
  • 業務環境の質を一定レベル以上に保てる
  • 常にエージェントに相談ができる

■ デメリット

  • エージェント利用にコストが掛かる
  • エージェントが連絡する範囲の企業に限られる
  • 日系企業の割り合いが多い
  • 希望以外の業職種も紹介される

どっちの方法が良いの?

このページでは「受け入れ企業の探し方」について解説してきましたが、では結論としてどちらが良いのでしょうか?

ok lahとしては「エージェント利用」を主要な方法とする前提で「自分でも調べてみる」方法を勧めています。

そもそも「エージェントの利用」の有無の話になる時、「コスト面」にばかり論点が置かれるのですが、その裏でエージェントの利用には様々なメリットが存在します。特に「企業選定」「企業の質」「業務環境」などは、専門家でなければ適格な判断が難しい部分でもあり、エージェントを利用する本来の目的にもなり得る部分ではないでしょうか。

そんなエージェントの知識や経験のサポートを受けた状態で、特定の企業(大手企業や友人からの紹介)に絞って自分で応募活動を行っていくのが、効果的な企業探しの方法かと思います。

【仕事の基礎知識】業種と職種について

世の中に数多くある仕事をカテゴリー分けする際に一般的に使われるのが「業種」と「職種」です。インターンシップにおける企業探しも「業種」と「職種」を基準にして行われますので、世の中にどんな仕事があるかは事前に覚えておきましょう。「職種」と「業種」を簡単にまとめると下記のようになります。

「業種」と「職種」の簡単な概要

  • 業種:企業(個人経営やフリーランスも含む)の事業内容の種類
  • 職種:個人の仕事内容の種類

仕事探しは「業種」と「職種」の組み合わせから行っていく事が一般的です。(例:商品の輸送を行う会社で営業を担当する場合、物流業界(業種)での営業職(職種)というカテゴリ分けとなります。)

それでは業種と職種についてもう少し詳しく見ていきます。

業種について

「業種」は、それぞれの企業や個人経営者(フリーランスも含む)が運営する事業が属している業界の種類を指します。複数の事業を運営する企業(特に規模の大きな企業など)など、1つの企業が2つ以上の業界に属する事も少なくありません。

業種における公的な分け方はなく、求人サイト等では各運営企業がそれぞれの基準で業界を分類しています。また、総務省も「現行の日本標準産業分類」を公開しており、業種を考える上での指標になっています。

主な業種の例

  • 自動車産業
  • 情報技術(IT)産業
  • 化学産業
  • 医薬品産業
  • 物流業
  • 建設業
  • 観光業
  • エレクトロニクス産業
  • 農業
  • 食品産業
  • 金融業
  • 不動産業
  • 製造業
  • サービス

日本標準産業分類では大分類→中分類→各業種と業種が3層に分かれています。例:不動産業,物品賃貸業(大分類)→ 不動産取引業(中分類)→ 不動産代理業・仲介業 など

職種について

「職種」は、企業単位ではなく、個人単位での仕事の種類を指します。業種同様に公的な振り分けは無く、求人サイト等では各運営企業がそれぞれの基準で職種を分類しています。総務省も「現行の日本標準職業分類」を公開しており、職種を考える上での指標になっています。

主な職種の例

  • 営業職
  • マーケティング職
  • 事務職
  • ソフトウェアエンジニア職
  • データサイエンティスト職
  • グラフィックデザイナー職
  • 物流コーディネーター職
  • 労務・採用担当職
  • 会計・経理職
  • 広報・コミュニケーション職
  • プロジェクトマネジメント職
  • 品質管理職
  • コンサルティング職
  • カスタマーサポート職

日本標準職業分類では各職種が非常に細かく分けられていますが、実際の就職活動やインターンシップの受け入れ先探しでは、上記のような簡略化した名称が使用されます。(営業職、マーケティング職、経理職、人事職、事務職など)

業種と職種の組み合わせで仕事を探す

就職活動の際には「製造業での営業職」「金融業での事務職」のように「業種」と「職種」の組み合わせから仕事探しを行っていきます。同じ職種であっても業界が変われば必要な能力や知識が変わってきますので、自身の興味のあるエリアに合わせた組み合わせを作っていきましょう。

(例)同じ営業職でも、業界によって商品が「製造物」や「サービス」となったり、購入者が「個人」や「企業」であったりと、様々な違いがあります。

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