シンガポールやマレーシアを含む東南アジアに住んでいると「サゴ(英:Sago)」という食品を耳にする事があります。サゴはモチモチとした触感が特徴敵な食材で、よくタピオカ(英:Tapioca)の仲間として紹介されたりもします。そこで今回は、このサゴとタピオカを比較してみました。
サゴとタピオカの比較
サゴ(Sago) | タピオカ(Tapioca) | |
外観 | ||
原料 | サゴヤシの木 | キャッサバイモ(タピオカイモ) |
原産地 | マレーシアやインドネシアなど | ブラジルなど |
粒の大きさ | 2 mm 程(※ほぼ同じ大きさ) | 1 mm - 8 mm 程(※様々なサイズが存在する) |
色 | オフホワイトや茶色、ピンク色 | 白色や茶色 |
食感 | モチモチ | モチモチ(サゴより噛み応えがある) |
主成分 | でんぷん | でんぷん |
生産コスト | タピオカよりも高い | サゴよりも低い |
使用 |
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タピオカよりもサゴの方が古から知られていた
日本人の間ではサゴよりもタピオカを耳よくに耳にしますが、歴史を見るとサゴの方が古くから知られている食品となります。もともとサゴは、東南アジアから中国、台湾、琉球やヨーロッパに輸出され、中国圏では「沙穀米」とも呼ばれていました(今は「沙谷米」という表記が多いみたいです)。また、サゴヤシについても13世紀にマルコ・ポーロの東方見聞録に「スマトラには小麦粉が詰まった木がある」との記述があります。
その後、スペインやポルトガル、中南米からキャッサバから作るタピオカ粉が持ち込まれ、これがサゴよりも安価なデンプンとして利用されるようになったようです。
サゴとタピオカの比較まとめ
サゴとタピオカが類似する点としては、主成分がでんぷん、小粒でもちもち食感、味、調理法(沸騰したお湯で作る)、栄養面、スイーツに使用される等があげられます。
この2つの食品を比較すると、タピオカの方が使用しやすく、その理由としてあげられているが「価格」「耐久性」「大きさ」などです。タピオカはサゴに比べて、安価に手に入る上に崩れにくい特徴を持っています。更に調理時の大きさや色の調整も行いやすく、様々な食べ物 / 飲み物と組み合わせやすい特徴を持っています。
一方でサゴは、タピオカに利便性で劣る事から、様々な食品との組み合わせに使用されるというよりも、主に昔ながらのスイーツで見られる傾向があります。また、サゴを販売する業者の中にはサゴと表記しながら小さなタピオカを販売している会社もあるようなので、個人で購入する場合は原材料の確認が推奨されているようです。