サゴ(Sago)とは?

シンガポールを含む東南アジアでは「サゴ(Sago)」と呼ばれる食べ物を耳にする事があります。サゴはタピオカの仲間として知られる食材で、その「つぶつぶ / もちもち」とした食感が人気を集めています。

今回は、そんな「サゴ(Sago)」についてをまとめてみました。

サゴ(Sago)とは?

サゴが使われたスイーツ

サゴは、サゴヤシから採取されるデンプンを原材料として作られる食べ物です。この「サゴヤシ」は熱帯地方に多く生えている植物で、この事からサゴは東南アジア(マレーシアなど)ではお馴染みの食材として知られています。

また、サゴは古くから食べられている食材でもあり、原材料となるサゴヤシについては13世紀にマルコ・ポーロの東方見聞録に「スマトラには小麦粉が詰まった木がある」との記述を残しています。

サゴの特徴はつぶもち食感

サゴヤシのデンプンは、一般的に丸い粒状に加工されることが多く、この事からサゴは「サゴパール」と呼ばれる事があります。また、通常のサゴは白い色をしていて、それをお湯で煮る事で透明感とつぶもち食感が生まれます。

この「つぶもち食感」がサゴの人気の秘訣でもあり、この特有の食感からサゴはスイーツに使われる事が多い食材となります。また、サゴにはグルテンフリーという特徴もあり、グルテンに敏感な人々からも好かれている食べ物です。

サゴが使われる料理やスイーツ

東南アジアでは、様々なスイーツや料理にサゴが使われています。ここでは、代表的なものをいくつかご紹介します。

■ マンゴーポメロサゴ(Mango Pomelo Sago)

多くの方がサゴを知るきっかけになるであろうスイーツで、日本人からも人気を集めています。その名の通り「マンゴー」と「ポメロ」と「サゴ」が混ぜて作られるスイーツです。エバミルク(無糖練乳)にココナッツミルクを加えて作るマンゴーピュレに、角切りのマンゴー、ポメロの果肉、サゴが入ったシンプルなスイーツです。

更に詳しくは「マンゴーポメロサゴ(Mango Pomelo Sago)ってどんな食べ物?」をご覧ください。

■ サゴ・グラ・メラカ(Sago Gula Melaka)

サゴ・グラ・メラカは、マレーシアを中心にインドネシアやシンガポールで食べられるスイーツです。サゴ(プリンのような形状にする)にココナッツミルクとグラ・メラカ(パームシュガー)から作ったシロップをかけて食べられます。また、冷やしても温かくしても食べれるスーツで、お好みで果物やパンダンリーフで風味がつけられます。シンプルながらもアジア独特の味わいが特徴的なスーツです。

■ サゴ・プディング(Sago Pudding)

サゴプディングは、サゴを牛乳とココナッツミルクと混ぜて作るプディングです。また、サゴ・プディングの味付けには、バニラエッセンスやグラ・メラカなどの甘味料が使われます。プディングを冷やした後は、果物(マンゴー、ドリアン、バナナ)やジャムを加えて食べられる事が多いスイーツです。

サゴ・プディングは、マレーシア、インドネシア、タイなどの東南アジアで、特にお祝いの席や特別な日のデザートとして食べられています。

■ サゴ・スープ(Sago Soup) / 西米露(Sai mai lou)

一風変わったサゴスイーツとして、サゴスープ(又は西米露)があります。これは、広東料理として知られていて、基本材料となるサゴパール、ココナッツミルク、エバミルク(無糖練乳)に加えてタロイモ、カボチャ、マンゴーなどが加えられる料理です。上記3つとは違って東アジアを中心に食べられる甘いスープの1つとです。

タピオカとの違い

サゴと似た食材に「タピオカ」があります。サゴとタピオカはどちらもデンプンを原料とする食べ物ですが、原料が採取できる植物や調理方法が異なってきます。また、タピオカの方が安価で加工が行いやすく、サゴという名称で小粒のタピオカが販売されている事もあります。

食品としての歴史はサゴの方が古いのですが、その認知度から日本人の間では「サゴはタピオカの仲間」として知られています。

更に詳しくは「サゴ(Sago)とタピオカ(Tapioca)の違い」をご覧ください。

まとめ

今回は東南アジアのスイーツに使われる「サゴ(Sago)」についてまとめてみました。正直なところ、美味しさの面ではタピオカに軍配が上がりそうな気もするのですが、日本では聞きなれない食材かと思いますので、東南アジアに来られる方は一度試してみてはどうかなと思っています。また、もしトライするのであれば、ok lahのお勧めは「マンゴーポメロサゴ」です。