アジアの英語圏と呼ばれるシンガポールは海外留学先としても人気を集めています。そんなシンガポールで留学を行うにあたって「シンガポールだからこそのメリットとデメリット」についてまとめてみました。
別記事で「シンガポールと他の語学留学先の比較」を行った結果を載せてありますので、合わせて読んでみて下さい。
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シンガポール留学の特徴
まずは、留学先としてシンガポールが持つ特徴を簡単にまとめていきます。
シンガポール留学の特徴
- シンガポールは多民族国家
- 外国人比率が約30%
- 東南アジアの中で唯一の先進国
- 英語圏(又は準英語圏)
- 国立大学への高い評価
シンガポールが留学先国として持つ大きな特徴は、その国際性の豊かさです。英語圏であるシンガポールの人口は、複数の主要民族(中華系、マレー系、インド系など)に加え多くの外国人から成っています。また、東南アジアで唯一の先進国であり、海外企業の呼び込みにも力を入れているシンガポールには、アジアの統括拠点を設置するために世界各国の企業や優秀な人材が集まっています。
また、シンガポールは教育にも力を入れている国で、シンガポールの国立大学はイギリスのクアクアレリ・シモンズ社(QS)が毎年9月に出す世界大学ランキングのアジア部門でトップ5に名前を連ねていてます。そんなシンガポールの大学で学業を行うために、多くの留学生がシンガポールに集まっています。
シンガポール留学のメリットとデメリット
国際色が豊かなシンガポールには、留学を行う様々なメリットとデメリットがあります。ここでは、シンガポール以外の海外留学先には当てはまらない「シンガポールだからこそのメリットとデメリット」に焦点を当てて解説していきます。
シンガポール留学のメリット
シンガポール留学のメリットには「学びの質」や「治安」など、海外留学では押さえておきたい重要項目が散見されます。また、アジア圏である強みを活かし、将来の海外挑戦へ役立てられる特徴も持っています。
■ 日本から地理的に近く、質の高い英語学習ができる
シンガポールはアジアで英語を共用語とする数少ない国の1つです。高い英語の使用頻度から英語圏や準英語圏と呼ばれる国で、アジア各国の英語力ランキングでも毎年1位に輝いています。アジア圏内ではシンガポール以外にもフィリピンが人気のある海外留学先として知られていますが、フィリピノ語を第一言語とするフィリピンに対し、シンガポールに住む方(シニア層と一部の若年層を除いて)の殆どは英語を第一言語として生活をしている特徴があります。
また、人口の約3割が外国人であるシンガポールには欧米の方々の数も多く、質の高い英語環境が整った国となっています。
■ 就職先やインターンシップ先も見つけやすい
シンガポールはアジアの中でも日本人在住者の多い国となります。そのため日本語を必要とする雇用が生まれやすく、日本人にとっては就職先やインターンシップ先を見つけやすい環境を持つ国となっています。シンガポール留学は、中長期的にシンガポールで活躍したい人材にとっては、将来へ向けた大きなアドバンテージとなります。
注意点
日本人にとって就職しやすい国ではあるものの、シンガポール政府は外国人へのビザ発給基準を徐々に厳しくする動きを取っていて、年々ビザの取得が難しくなっている現状もあります。
■ 治安に関する不安が無い
シンガポールは治安の良い国としても知られています。実際に「The Institute for Economics and Peace」という団体が公開する世界各国の治安レベルで、シンガポールは最も安全な地域として振り分けられています。また、在住する日本人が多いシンガポールには、日本人が住みやすい環境も整っています。また現在のシンガポールは親日度の高い国である事も、日本人にとって住みやすい環境を持つ国となっている理由となります。
海外留学に参加する上で現地国の治安は重要項目となりますので、治安の良さもシンガポールで留学を行うメリットの1つとなります。
■ 多民族性を学べる
シンガポールの国民は、主に3つの主要民族(中華系、マレー系、インド系)から形成されています。その為、シンガポールでは国内の至るところにこの3民族の特色が表れています。下にその例をあげてみます。
- 国内の表記やアナウンスメントが3言語で行われる。
- 各民族の祝祭日が「国民の祝日」となっている。
- 各民族の文化が色濃く残る地域(チャイナタウン、リトル・インディア、カポン・グラム)がある。
シンガポールでは各民族がそれぞれの文化背景を尊重しながら生活を行っています。そんな複数文化が交じり合った多民族性を感じ学べるのはシンガポール留学が持つメリットの1つとなります。
シンガポール留学のデメリット
シンガポール留学のデメリットには「コスト面」や「国土の狭さ」などが散見されます。海外留学での学びは「英語の勉強」のみではありませんので、ここはシンガポールが持つ弱みとも言えます。
■ 生活コストが高い
シンガポールは世界で最も物価の高い国の1つとして知られています。イギリス・ロンドンの『The Economist』が発表した2022年の調査結果で、シンガポールはニューヨークと共に世界で最も物価の高い国としてランクインしています。海外留学において生活コストは可能な限り低く抑えたい部分ですので、シンガポールで留学を行う大きなデメリットとなってしまいます。
■ 観光面(国内)での魅力が薄い
シンガポールは観光客の多い国ですが、実際の国土は淡路島程の大きさしかありません。国内で観光できる場所も限られてしまい、留学の中盤に大体の観光地に足を運んでしまったという話もよく耳にします。近隣国への旅行がし易いのはメリットでもありますが、留学先の国を深く楽しみたい場合にはあまり向いていないかもしれません。
■ 日本人の数がとても多い
シンガポールはアジアの中でも日本人の数が多い国です。また、国土が小さな事もあり必然的に日本人の密度も高くなってしまいます。生活の中で関わる日本人の数は留学中の努力で調整はできますが、日本人から離れた環境を維持するのは少し難しい国とも言えます。
■ 英語に独特のなまりがある
シンガポール人が話す英語は「シングリッシュ」と呼ばれ独特のアクセントを持っています。アメリカ英語やイギリス英語のような欧米のアクセントを学びたい方にはデメリットとなってしまうかもしれません。
留学先としてのシンガポールを評価してみる
シンガポール留学のメリットとデメリットについて解説してきました。ok lahが考える総合的な評価としては「シンガポールはバランスの良い環境を持った留学先国」と言えます。マイナス点でもある物価の高さは、東南アジアの中でこそ高いですが、人気留学先国である欧米やオーストラリアと比べると大きく体感する程の違いではありません。
また、日本から近いアジア内で質の高い英語学習+海外就職の高い実現性を得られるシンガポールは留学生が持つ長期的なゴールにも親和性が高く、先に繋がる留学経験を得る事ができる国となっています。
最後に
今回はシンガポール留学のメリットとデメリットについて解説しましたが、他の留学先国にもそれぞれ違ったメリットとデメリットがあります。どの国で留学をするか迷っている方は、各国が持つ強み・弱みに目を通した上で意思決定をしてみて下さい。