シンガポールに住んでいると良く耳にする言葉の一つが「ハラルフード」です。ハラルフードは、ムスリム(イスラム教徒)の方々の間で守られている規則で、ムスリムの方はハラルフードしか口にする事ができません。今回はそんなハラルフードについてをまとめてみました。
ハラルフードって何?
「ハラルフード」は、イスラム教の規則で制限されている食品の中で、ムスリムの方々が口にできる食べ物を指します。
シャリーア(イスラム法)やクルアーン(イスラム教の聖典)、ハディース(預言者ムハンマドの言行録)等で禁止されていない食品は全てハラルフードだと考えられていて、下記のような定義づけもされています。
- イスラム法(シャリーア)で禁止されている成分が一切含まれていないもの。
- イスラム法に従って浄化された器具、設備、機械を使用して加工、製造、生産、製造、保存されているもの。
また、ムスリムの人々は、社会福祉の為に努力を貢献できるように、丈夫で健康な体格を維持するためにこのハラルフードを食べるとされています。
「ハラームフード」と「マシュブー」
ムスリムの方々が食べられる「ハラルフード」に対して、食べる事を禁止されている食品を「ハラームフード」と呼びます。下にハラームフードの条件にあげられる物の一部をあげてみました。(細かい物を除き、わかりやすい物のみ)
- アルコール飲料と酩酊剤
- 非ハラル動物性脂肪
- ラード
- ノンハラルアニマルショートニング
- 豚に関連する物
- 原料が特定されていない肉汁
- 獣脂(非ハラル種)
- ハラルで無い材料が使われた物
実際の生活では「ハラルフードを覚える」のではなく「ハラームフードを避ける」といった方法で規則にしたがっていきます。
また、ハラルフードかハラームフードかの判定が難しい食べ物(食品内の成分や調理法がはっきりしない物等)は「マシュブー」と呼ばれます。
ハラルフードの認証マーク
ハラルフードには「その食品がハラルフードである事を証明するための認証マーク」があります。この認証マークが付いている食べ物は、材料から全てハラル向けに作られた食品となっていて、ムスリムの方々が安心して食べられるようになっています。
シンガポールでは、1978年にMUIS(Majlis Ugama Islam Singapura)がハラルフードの認証サービスを開始し、認証が降りた製品は、GCC諸国、マレーシア、インドネシア、ブルネイなどで販売されています。