シンガポールのアンパオ

アンパオ(英:Ang Pow 又は Ang Bao、漢:紅袋)は、お祝い事でお金を包む時に使われる封筒です。漢字の通り、真っ赤な封筒が特徴的で、封筒の表面には「干支」や「福」など祝福を表すイラストや文字が描かれています。また、アンパオは中華系の人々が持つ共通文化で、中国、シンガポールやマレーシアなど中華系の方々が住む地域で見られます。

アンパオは街中の雑貨ショップで売られている以外にも、旧正月(春節)の時期が近づくと多くの企業が無料で配り始めます。

シンガポール国内でのアンパオは、次のようなタイミングで使用されます。

  • 春節のお年玉
  • 結婚祝いのお祝儀
  • 身内の誕生日
  • 出産祝い
  • ベビーシャワー

    アンパオにも渡し方や渡すタイミングがある

    アンパオは、その渡し方にもいくつかのポイントがあります。ただし、これらは主に中華系の間で見られるルールですので、マレー系やインド系の方々は別の方法でお互いを祝福し合っていると理解しておきましょう。

    中華系の間では「8」が最も良い数字

    中華系の人々の間では「8」が良い数字だと言われます。これは中国語での8の発音が「富」を表す「發(fa)」と似ているからです。また、「88」は結婚式などで使われる「囍」に形が似ている事もあり、中華系の方々の間では8はラッキーナンバーだと言われます。

    お祝い時にお金を包む時も$100→$108や$50→$58といったように8が入るように調整すると喜ばれます。

    お年玉は結婚したら渡す側になる

    シンガポールでは、結婚を境にお年玉を渡し始めます。渡す相手は家庭ごとに違いますが、最も多いのは両親と家族の中(親戚も含む)で年下でかつ独身の方に渡します。

    職場でもアンパオを準備する

    シンガポールでは旧正月になると、職場にアンパオを準備する場合があります。これは、旧正月の期間中に同僚が子供を職場に連れて来た時にアンパオを渡せるように準備をしています。このアンパオもお年玉と同じで結婚をしている方が準備を行います。