
冬至(Dongzhi)とは?
冬至(Dongzhi / Winter Solstice)は、日本でもよく知られている「一年の中で昼の時間が最も短く、夜が最も長くなる日」です。太陽の動きに基づく節目の日で、日本とシンガポール共に毎年12月21日または22日ごろにあたります。
冬至は東アジアでは古くから重要な季節行事とされ、新しい一年に向けた転換期として捉えられてきました。四季の変化がほとんどないシンガポールでは、冬至は気候的な節目(日中の長さなど)というより、文化的・暦的な行事として認識されています。特に中華系コミュニティでは、旧正月ほど大規模ではないものの家族行事の一つとして大切にされています。
冬至に行われる習慣
冬至は「一年が一区切りし、再び日が長くなり始める日」とされ、無事に一年を過ごせたことを感謝する意味合いを持ちます。シンガポールでも、中華系の家庭では家族が集まり、食事を共にすることで家族の結びつきを確認する日とされています。また、中には祖先を敬う意味合いを込めて、簡単なお供えをする家庭もあります。
冬至の食文化:湯圓(タンユエン)
日本では「南瓜」や「柚子風呂」が冬至の風習として知られていますが、シンガポールで冬至を象徴するのが「湯圓(タンユエン)」です。もち米で作られた小さな団子を甘いシロップやスープに入れて食べるもので、「家族円満」や「団らん」を象徴する料理とされています。シンガポールでは、白やピンクの湯圓が一般的で、近年は中に黒ごまやピーナッツあんが入ったものも人気を集めています。
シンガポールでは、冬至は祝日ではないものの、この時期になるとスーパーマーケットやホーカーセンターに湯圓が並び、冬至が近づいている雰囲気を感じることができます。

