ok lahの中の人こと「梨りんご」と申します。
今回はシンガポールで公共交通機関を利用する時の支払いに使える「クレジットカード / デビットカード」「スタンダード・チケット」「ツーリストパス」「EZ-Linkカード」について解説していきます。
それぞれの方法に良し悪しがありますが、最も手軽に使えるのは「クレジットカード」、旅行者向けなのは「スタンダード・チケット」と「ツーリストパス」、長期滞在者向けなが「EZ-Linkカード」となります。
このページを読む前に
- このページでの公共交通機関は、MRTとLRT(電車)、バス、タクシー、Grab等のライドシェアについての解説となります。
- シンガポールでの移動のルールとして、身長90cm以下の子供は無料(パス / チケット無し)で公共交通機関の利用ができる事となっています。
コンテンツ
クレジットカード / デビットカード
シンガポールの公共交通機関では「Simply Go」というシステムを導入していて、これによりクレジットカードやデビットカード(VISA、Master Card、American Expressなど)で直接支払いを行う事ができます。登録手続きは無く誰でも利用できますが、クレジットカードがコンタクトレスでの支払に対応している必要があります。
注意点としては、支払い元となる銀行によって為替レートが変わる部分や為替手数料が発生する場合がある事です。この支払方法に対応しているカードやモバイルペイシステムに関しては、Simply Goの公式サイトから確認してみて下さい。
クレジットカード / デビットカードの利用方法
■ 公共交通機関:MRTとLRT(電車)/ バス / タクシー / ライドシェア
■ 使用方法:MRTとLRT利用時は改札口、バス利用時は出入り口にあるデバイス、タクシー / ライドシェア利用時は社内デバイスにタップして利用します。
スタンダードチケット(旅行者向け)| 都度払いのチケット
スタンダードチケットは、シンガポールでMRTとLRT(電車)に乗る時に購入できるチケットで、各駅のチケット券売機で購入できます。日本の使い切り切符とは違い、2回目以降は同一チケットに移動距離分のお金をチャージしながら使う事ができます。チャージは片道もしくは往復分で、電車を利用する度に行います。
初回購入時にデポジットとして10セント掛かりますが、3回目の利用で返金され、6回目の利用時に10セントの割引きが発生します。(カードは30日間に最大6回までの利用が可能です)
※電車料金は定期的に変更されるため細かくは書きませんが、移動距離をベースに計算され約80セント〜2ドルとなっています。
スタンダードチケットの利用方法
■ 公共交通機関:MRTとLRT(電車)
■ 使用方法:MRT駅内でスタンダードチケットの購入後、改札口にタップして利用します。
ツーリストパス(旅行者向け)| 購入場所や返却場所の情報有り
ツーリストパスはシンガポール旅行者向けのパスで、購入すればシンガポールの電車(SMRT)とバス(SBS)が乗り放題になり、また一部観光施設や飲食店での割引などの優遇も受けられます。
シンガポールツーリストパスは、目的別で次の3つの種類に分かれています。
- シンガポールツーリストパス
- SGツーリストパス
- シンガポールツーリストパスプラス
ツーリストパス公式ホームページ:https://thesingaporetouristpass.com.sg/
シンガポールツーリストパス(SINGAPORE TOURIST PASS)
シンガポールの公共交通機関が乗り放題になるチケットです。1日券、2日券、3日券の3種類があります。
料金には10ドルのデポジットが含まれており、購入から5日以内にパスを返却をすればデポジットが返金される仕組みになっています。また、乗り放題の期間終了後はEZ-Link Cardとしても使えます。
値段 | S$22/S$29/S$34(デポジット込み) |
期間 | 1日/2日/3日 |
その他 |
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購入場所 |
※購入場所の詳細は「Transit Linkのページ」をご確認下さい。 |
返却場所 | ツーリストパスの返却とデポジットの受け取りは、シンガポール国内のSimply Goオフィス(どこでも)で行えます。
※最寄りのチケットオフィスは「SimplyGoチケットオフィス」をご確認下さい。 |
SGツーリストパス(SG TOURIST PASS)
シンガポールの公共交通機関が3日間乗り放題になるチケットです。また、乗り放題の期間終了後はEZ-Link Cardとして使えます。
値段 | S$29 |
期間 | 3日 |
その他 | 特になし |
購入場所 |
※Cheersは現地のコンビニエンスストア |
シンガポールツーリストパスプラス(SINGAPORE TOURIST PASS PLUS)
公共交通機関の3日間乗り放題チケット+プロモーション(ツアーやポストカードなど)が楽しめるパスです。また、乗り放題の期間終了後はEZ-Link Cardとして使えます。
値段 | S$48 |
期間 | 3日 |
その他 | ツアーや食事の特典(詳細) |
購入場所 |
※チャンギレコメンズは各ターミナルに設置されています。 |
ツーリストパスの利用方法
■ 公共交通機関:MRTとLRT(電車)/ バス
■ 使用方法:ツーリストパス購入後MRTとLRT利用時は改札口、バス利用時は出入り口にあるデバイスにタップして利用します。
メモしておくこと
- 1日の考え方は購入時から24時間ではなく、その日の0:01〜23:59です。
- 2日券、3日券は連続した日でしか使えません。
- ツーリストパスは、公共交通機関用のチケットです。シャトルバスや専用バス(Sentosa Express、 RWS8、 Night Owl, NightRider、 Chinatown Directなど)には使用できません。
- チケットオフィスごとに営業時間が違っているので、早朝に行く場合は営業開始時間の事前確認をお勧めします。
EZ-Linkカード(長期滞在者向け)
シンガポールで広く利用されているのが、EZ-Linkカードです。EZ-linkカードはプリペイド式のカードで、このカードで支払うと電車とバス共に少額ですが運賃の割引きが発生します。
EZ-Linkカードは、公共交通機関の他にもショッピングモールやフードコート、エンタメ、ERPシステムなどの支払いにも使用でき、更にEZ-Link専用アプリと連携させる事でオートチャージやセキュリティーロックの機能を利用する事ができます。
※Simply Goの導入によって、シンガポール在住者の間ではクレジットカード / デビットカードを利用する方が増えています。
EZ-Linkカードにはデザインが豊富
EZ-Linkカードはデザインのバラエティが豊富(国立記念日や春節の季節限定イラストなどもある)で、毎年違ったイラストのEZ-Linkカードが販売されています。
シンガポール在住者の間では、好みのイラストが出た時にカードを買い替えたり、ゲストが来た際のギフト(交通費+お土産)としても使われたりしています。
EZ-Linkカードの購入とクレジットの返金
EZ-Linkカードは、MRT駅構内とバスターミナル内のTransitLinkチケットオフィス、コンビニエンスストア(セブンイレブン、バズ、チアーズなど)、特定のリテールショップ、オンラインショップ(ShopeeやLazadaなど)で販売されています。
チケットオフィスで購入する場合は、カードの発行時にカード代とチャージ分の支払いが発生します。また追加チャージは、駅構内にある切符販売機やセブンイレブンのカウンター、EZ-Link専用のアプリから行います。
メモしておくこと
- カードを発行し、利用するだけであれば、EZ-Linkのアプリをダウンロードしてアカウントを作成する必要はありません。
- EZ-Linkカードに残った残高はTransitLinkチケットオフィスで返金を受ける事ができます。
- EZ-Linkカードの有効期限は5年間です。
EZ-Link専用アプリで自動トップアップ
EZ-Link専用アプリで便利な機能となるのが「オートチャージ(自動トップアップ)」です。専用アプリ上でアカウントと支払いカードの登録を行うだけで、EZ-Linkカードの残高が無くなったタイミング(公共交通期間の利用やERP通過時)に自動トップアップを行なってくれるようになります。
また、EZ-Linkカードを紛失した場合も直ぐにアプリ上で対応が取れる利用メリットも付いています。
EZ-Linkの利用方法
■ 公共交通機関:MRTとLRT(電車)/ バス / タクシー+一部の飲食店やアミューズメントパークなど
■ 使用方法:MRTとLRT利用時は改札口、バス利用時は出入り口にあるデバイス、タクシー利用時は社内デバイスにタップして利用します。
EZ-Link Cardに関する詳細は「EZ-Linkカードの概要と使い方」をご覧下さい。
まとめ
シンガポールの公共交通機関で使える4種類の支払い方法について解説してきました。個人的な感想としては旅行者向けには「スタンダードパス」と「ツーリストパス」、長期滞在向けには「クレジットカード / デビットカード」と「EZ-Linkカード」がおススメの支払い方法となります。
ただし、ツーリストパスは旅行者向けではあるものの、一定回数以上電車/バスを利用しないとスタンダードパスより安くならないという少しプロモーションとしては厳しい値段設定かなとも感じます。